「う~ん」出てこない。知っているけど、言葉が出てこない。
50代を過ぎればよくあることです。
70代の母は、孫の名前を思い出せない時があります。
物忘れといえどもレベルに差があります。
そんな物忘れが、病気になったのが「認知症」です。
高齢化が進む日本では、認知症の患者数が急増しています。
その現実を知ると、49歳の私も認知症になり家族に迷惑をかけるのではないか?
また、認知症になってしまったらどんな意識になるのかと、恐怖を感じます。
そんな中、近年、認知症の原因の一つとして注目されているのが「脳の糖尿病」という概念です。これは、脳の中で起きる糖代謝の異常が認知症の発症に大きく関わっていることを示しています。
その鍵となるのが、「糖化」という身体の劣化現象です。
糖化は老化現象とお伝えしたように、骨の劣化や皮膚のたるみ、シミとも大きくかかわっています。ただ長生きするのではなく、活動的にハツラツと長生きするためのキーワードが「糖化」なのです。
●糖化とは何か?
糖化とは、体内に余った糖分がたんぱく質や脂質と結びつき、「AGEs(終末糖化産物)」と呼ばれる物質を作り出す現象のことです。このAGEsは、体の細胞や組織にダメージを与え、老化や病気の原因になるとされています。
例えば、肌のシミやしわ、動脈硬化、糖尿病なども糖化が関与する疾患の一部です。特に問題なのが、糖化が脳に及ぼす影響です。
AGEsは血管や神経細胞を劣化させるだけでなく、脳の機能を低下させる要因となります。
脳はエネルギー源として糖を多く消費する臓器ですが、その分、糖代謝の異常が起きやすい環境でもあるのです。
●糖化と認知症の関係
認知症の代表的な疾患であるアルツハイマー病は、脳内のアミロイドβやタウたんぱく質といった物質の蓄積が原因とされています。
近年、この物質の蓄積に糖化が深く関わっていることが分かってきました。
糖化が進むと、AGEsが脳内で炎症を引き起こし、神経細胞が正常に働かなくなるのです。さらに、糖尿病患者がアルツハイマー病を発症するリスクが高いという研究結果もあります。
糖尿病と認知症は切り離せない関係にあり、糖尿病が「脳の糖尿病」と呼ばれる所以もここにあります。
最近では糖化に対応したサプリメントなどもありますので、ぜひ、あなたの日頃の元気アップに活かしてください。!
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